HEROES
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about

小澤太一 (こざわ たいち)
1975年、名古屋生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、アシスタントを経て独立。人物撮影をメインに、写真雑誌での執筆や撮影会の講師・講演など、活動の範囲は多岐にわたる。ライフワークは「世界中の子どもたちの撮影」で写真展も多数開催。主な写真集に『ナウル日和』『SAHARA』『赤道白書』など。身長156cm 体重39kgの小さな写真家である。キヤノンEOS学園東京校講師。日本写真家協会会員。
これまで20年以上、世界中の子どもたちと
向き合いながら撮影を続けてきた。
たくさんの子どもたちとの出会いが
ぼくを少しずつ成長させ、
彼らに写真家として
育ててもらっていたことに気がつくことができた。
それはきっと、これからも続いていくことだけれど、
先のことは誰にもわからない。
だからこそ、この『HEROES』は、
ぼくの写真家人生のマイルストーンとなるだろう。
将来これを見ながら、ぼくが撮る子どもたちの写真が
どのように変化をしたのか、
もしくはひょっとしたら
まったく変化していないのかを見比べていきたいと思う。
そのためにも、これまでの自分の歴史を写真集として
まとめられたことは、
とても幸運だったと思う。
そして何より、これまでに撮影させていただいた、
たくさんのスーパーヒーローたちに感謝を込めて……。
向き合いながら撮影を続けてきた。
たくさんの子どもたちとの出会いが
ぼくを少しずつ成長させ、
彼らに写真家として
育ててもらっていたことに気がつくことができた。
それはきっと、これからも続いていくことだけれど、
先のことは誰にもわからない。
だからこそ、この『HEROES』は、
ぼくの写真家人生のマイルストーンとなるだろう。
将来これを見ながら、ぼくが撮る子どもたちの写真が
どのように変化をしたのか、
もしくはひょっとしたら
まったく変化していないのかを見比べていきたいと思う。
そのためにも、これまでの自分の歴史を写真集として
まとめられたことは、
とても幸運だったと思う。
そして何より、これまでに撮影させていただいた、
たくさんのスーパーヒーローたちに感謝を込めて……。
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レソト 世界で唯一、
国土全体が標高1,000m以上にある国で、
「天空の王国」と呼ばれている。
そんな美しい風景を撮影していたら、
突然、後ろに2人の子どもがいた。
小物までも完璧にコーディネートされた衣装は、
彼女たちの普段着なのか?
低くなった太陽の光を浴びる位置に立ってもらい、
すぐ近くに感じる青空と共に撮影させてもらった。 -
モロッコ サハラ砂漠の夕方は、極上の時間帯だ。
見渡す限り砂しかない大地を、優しい光が包み込む。
子どもたちは涼しくなった砂漠に出てきて、
暗くなるまで遊ぶのが日課になっている。
4人の子どもたちが見事に色分けされた衣装をまとい、
各々がやりたいポーズと表情を
カメラの前で見せてくれた。 -
カンボジア アジアの国を旅するときは、寺院を目印に歩くことが多い。
地理的にも目印にしやすく、
人が集まってくることも多い場所だからだ。
山の上に建つ、古めかしいお堂を見つけて寄ってみると、
そこに住む小さな修行僧が中を案内してくれた。
真っ暗なお堂の中に電気はなかったけれど、
入り口から差し込む光によって、
中の壁に描かれた鮮やかな曼荼羅が浮かび上がった。 -
バングラデシュ 小さな村にある工場の片隅に
居候していたときのこと。
毎日よく会う近所の女の子と仲良くなり、
いつも撮影させてもらっていた。
まだ昇ったばかりの太陽が、
斜めの光で彼女を照らし出す。
裸足で地面を力強く踏みしめる姿は
とても美しく、
くるくる回る動きに合わせて
シャッターを切りまくった最高の朝だった。 -
ナウル 世界で3番目に小さな国は、周囲19kmほどの
一つの島だけで成り立っている世界唯一の国でもある。
子どもたちは、海岸に流れ着いた
発泡スチロールを使ってサーフィンを楽しんだあと、
漁師が海に捨てたキハダマグロの新鮮な残骸を見つけ、
おやつとして食べていた。 -
ラオス 太陽が沈む直前、子どもたちに
田んぼのあぜ道に並んでもらい、
掛け声と共に一斉にジャンプしてもらうことに。
ぼくが大きなかけ声できっかけを出すと……、
子どもたちはてんでバラバラにジャ〜ンプ!
なかなか思うようにいかないと思いつつも、
バラバラであることがむしろ個性かもしれない。
結果オーライだ。